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【10分で読める】ユヴァル・ノア・ハラリ『サピエンス全史』完全解説ガイド

Dori

あなたが「常識」だと思っているものは、すべて“虚構”かもしれません。

国家、宗教、貨幣、人権――これらの概念は、すべてホモ・サピエンスが「信じることで成り立たせてきた幻想」に過ぎない。
そんな驚きの視点から人類の過去・現在・未来を見つめ直すのが、ユヴァル・ノア・ハラリ著『サピエンス全史(Sapiens: A Brief History of Humankind)』です。

本記事では、話題のベストセラー『サピエンス全史』を2000字で徹底的に要約。

各章の要点から、著者が伝えたかった5つの核心的メッセージ、そして印象的な引用までを網羅的にまとめました。

この記事は忙しくて全部を読む時間がない人、すでに読んだけど重要な点を振り返りたい人に向けて要所を網羅して10分で読めるように仕上げました。

人類の壮大な物語を、一緒に読み解いていきましょう。

目次

本全体の要約

イスラエルの歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリによる『サピエンス全史』は、私たちホモ・サピエンス(人類)がどのように地球上で他の生物を凌駕し、文明を築いてきたか、その壮大な歴史を描いた一冊です。ハラリは人類史を4つの大きな時代に区分しています​。

すなわち認知革命(約7万年前)、農業革命(約1万年前)、人類の統一(数千年前~現代)、そして科学革命(約500年前以降)です。この枠組みに沿って、本書は人類の進化と社会発展を辿り、人間が生み出した文化・宗教・経済・政治の構造を分析しています。

認知革命では、ホモ・サピエンスが「虚構(フィクション)を信じ、大人数で柔軟に協力できる唯一の動物」であることが強調されます​ 。

約7万年前に出現した高度な想像力と言語能力により、サピエンスは神話や宗教、国家、貨幣、人権といった実在しない概念を共有できるようになりました。

これによって互いに血縁でも顔見知りでもない多数の人間同士が協力し、複雑な社会秩序を築くことが可能になったのです。

ハラリによれば、この「集団での柔軟な協力能力」こそが、サピエンスが他の人類種(例えばネアンデルタール人)や他の動物を圧倒し、地球を支配する決定的な要因でした​ 。

同時に、神や国家などの想像上の概念はしばしば人種差別や男女格差などの偏見も生み出し、「歴史に完全な正義は存在しない」とも指摘しています​。

つまり、大規模社会を成り立たせる信念体系(宗教・政治体制・経済ネットワーク・法制度など)は虚構に根差しており、それゆえ社会には常に偏りや差別が内包されているという洞察です。

農業革命では、人類が狩猟採集生活から定住農耕社会へ移行した影響を再検討しています。一般に農耕の開始は「人類の飛躍的進歩」と捉えられがちですが、ハラリはこれを疑問視し、農業革命を「人類史上最大の詐欺」であったと論じます。

確かに農耕によって食料生産量は飛躍的に増加し、サピエンス人口も爆発的に増えましたが、その代償として個々の生活の質は悪化しました。

狩猟採集民だった頃に比べて農耕民の食事は偏りが増し、長時間の畑仕事に追われる過酷な労働が日常となったためです。

実際、「平均的な農民は平均的な狩猟採集民よりも重労働を強いられ、しかも栄養状態は悪化した」とされます。

また小麦や牛など一部の栽培種・家畜動物は繁栄しましたが、それらに依存する人間と動物の個体はかえって病気や飢饉に脆弱になり、多くの苦しみを味わうことになりました。

こうした「農業革命の罠(ラグジュアリー・トラップ)」により、人類は一度手にした豊かさ(余剰生産)に縛られて人口を増やし、もはや元の狩猟採集生活には戻れなくなってしまったという指摘は、本書の重要なテーマの一つです。

また、人類が家畜化した動物たちに与えてきた残酷な扱い(例えば狭い家畜小屋での飼育や大量虐殺)は、本書を通じて繰り返し語られる批判点でもあります​。

人類の統一のパートでは、歴史を通じてバラバラだった人類社会が徐々に一体化し、グローバルな規模で統合されていく過程が語られます。長い年月の中で、小さな部族や王国は併合や征服を経て大きな帝国へとまとまり、やがて地球規模のネットワークが形成されていきました​。

ハラリは、貨幣(経済)、帝国(政治)、宗教(文化)の3つがこの統合プロセスの原動力だったと指摘します​。

例えば、貨幣は見知らぬ者同士にも交換と協力を可能にする「普遍的な信用システム」として機能し、帝国は異なる民族や文化圏を武力と行政でまとめあげ、世界宗教は多様な人々に共通の価値観や倫理観を与えました。

こうして大航海時代以降、資本主義のもとで進んだ世界のグローバル化は、事実上ひとつの「地球帝国」を生み出しつつあります​。

もっとも、帝国による統一には搾取や虐殺といった負の面も伴い、真に全人類の利益を追求した帝国は歴史上存在しなかったとも論じられています。

本書では、人類の統合が必然的な流れである一方、その具体的な形や善悪は一様ではないことが強調されています。

最後の科学革命では、ここ数百年の近代における人類史の飛躍的変化が扱われます。

ヨーロッパで16世紀頃から始まった科学革命により、人類(特にエリート層)は「自らの無知を受け入れ、それを克服しようとする」態度をとるようになりました​。

未知を認めることで体系的な研究と実験が可能となり、科学と技術が急速に発展したのです。

この科学的探求心と実利的な発明は、同時に欧米諸国による植民地帝国の拡大を後押しし、世界の文化や経済を急速に収斂させました​ 。

さらに科学革命は資本主義と結びつき、「知識は力なり」とばかりに莫大な資源が研究開発に投じられ、産業革命・技術革命が次々と人類社会を変革していきました

その結果、現代のサピエンスは原子爆弾を作り出し、DNAを改変し、ついにはAI(人工知能)や機械の体に自らを置き換える可能性すら見えてきています。

ハラリは、こうした現代技術がもたらす未来について警鐘を鳴らしています。

具体的には、人類は遺伝子工学や不老不死技術、人工生命の創造といった力によって近い将来現在のホモ・サピエンスという種を終わらせ、新たな「何者か」へと姿を変えてしまうかもしれないと言うのです​。

事実、我々は今や“自然の摂理すらも超えて種を創造できる”存在であり、ハラリはこの状況を「人間が神のごとき存在になりつつある」と比喩します​。

しかし皮肉にも、そのような力を手にした現代人が過去と比べて格段に幸福になったわけではないとも述べられています​。

産業と消費の繁栄にも関わらず人類の満足度は上がらず、相変わらず欲望を追い求めて環境や他の生物を破壊している現状に、ハラリは深い疑問を投げかけています。

総じてハラリが本書で描くのは、「ホモ・サピエンスという種の興隆と、その光と影」です。卓越した知性と想像力によって星々をも支配する力を得た一方で、その歩みは他者の大量絶滅や自他の苦痛を伴ってきました。

そして21世紀の今、人類は神にも等しい力を手にしつつありますが、「何を望み、どこへ向かうべきか」について明確な答えを持っていません。ハラリは本書の最後で、人類の未来像を描く上でこの問い(人類は何を望むべきか)こそが極めて重要だと読者に訴えかけています。

各章ごとの簡潔な要約

ここからは各章ごとの要約を載せていきます。

第1章 「An Animal of No Significance」(取るに足らない動物)

人類(ホモ・サピエンス)のごく初期の様子を描き、数万年前までは生態系の中で特別優れた存在ではなかったことを示す。

約7万年前の認知革命によって飛躍的に知能を発達させたサピエンスは、他種にはない想像力を獲得し、大規模な社会を形成する土台を手に入れる。

この章ではサピエンスが「普通の動物」から抜け出し、やがて世界の支配者へと台頭する出発点が語られる。

第2章 「The Tree of Knowledge」(知識の樹)

認知革命の核心である言語と想像力について述べる章。

サピエンスは「お喋り(ゴシップ)」を通じて多数の人間同士で協力関係を築けるようになり、虚構の物語(神話や伝説)を共有して大集団での秩序維持を可能にした。

具体例として、法人格を持つ企業や宗教的観念など存在しないものを信じる力が紹介され、これが人類社会の柔軟性と拡張性を支えていることが示される。

第3章 「A Day in the Life of Adam and Eve」(アダムとイヴの一日

約束の土地で禁断の果実を食べる聖書の寓話を引き合いに、狩猟採集時代の人類の生活を再現する。

農耕が始まる前、人類は小さな集団で移動しながら暮らしていたが、その生活は現代人が考えるよりも多様で安定していた可能性があると論じる。

現代の私たちよりも働く時間は短く、食事も多様で、感染症にも強かったことを指摘し、「自然な人間の生き方」を考察する。

第4章 「The Flood」(大洪水)

神話に登場する洪水になぞらえて、サピエンスが地球上に拡散した際にもたらした生態系への激変について述べる。

サピエンスが各大陸へ進出した後、オーストラリアやアメリカ大陸、遠方の島々で相次いで大型動物が絶滅した事実から、人類が古来より環境に及ぼしてきた破壊的影響を論じる。

「人類がもたらした第一次(狩猟採集時代)・第二次(農耕定着時代)の絶滅」を説明し、現代に進行中の第三次(産業時代)の大量絶滅へと注意を促す。

第5章 「History’s Biggest Fraud」(歴史上最大の詐欺)

農業革命に関する章であり、ハラリの主張が最も色濃く現れる部分。

人類は農耕によって定住と食料生産の飛躍的増大を実現したが、その結果として日々の労働は増え、食生活の質は低下した。

「余剰生産物(贅沢)が必需品へと変わり、人類はその罠から逃れられなくなった」というラグジュアリー・トラップの概念を紹介し、農業革命が一般に信じられているような人類の大躍進ではなく、多くの個人にとっては生活水準を下げる事態だったと論じている。

第6章 「Building Pyramids」(ピラミッドを築く)

農耕社会で生まれた階層制度や権力構造について論じる。

食料生産が生んだ余剰により、王や貴族、官僚など働かずに支配する階級が登場し、大多数の農民は彼らのために重税や労役に苦しむことになった。

エジプトのピラミッド建設などを例に、人類の協力体制の多くは自発的で平等なものではなく、抑圧と搾取に基づくことを指摘する。

また、人類が信じる「想像の秩序」(例えば身分制度を正当化する神話)がどのように人々を拘束し、抜け出すことが難しい檻となるかについても述べられる。

第7章 「Memory Overload」(記憶の過負荷)

複雑化する社会において、人間の記憶力の限界を超えて情報を管理する必要性が生じたことを描く章。

文字の発明を含む記録技術の進歩によって、人類は膨大な法律や記帳を残せるようになり、それが国家や経済の維持を可能にした。

一方で、文字と書記体系の普及は人間の思考様式を変容させ、自由連想的で柔軟な思考から、区分化・官僚的な思考への変化をもたらしたと論じている。

第8章 「There is No Justice in History」(歴史に正義なし)

歴史を振り返ると、社会には常に何らかの不平等なヒエラルキー(階層序列)が存在してきた事実を論じる章。

古代から現代まで、人種・性別・身分などに基づく差別が世界各地で正当化されてきた例を示し、勝者が富と権力を独占し敗者が不遇に陥る「勝者総取り」の歴史を指摘する。

ハラリは、人類が信じる序列秩序はすべてフィクションだが、一度固定化するとそれを自然で普遍のものと思い込んでしまうため、歴史的な不正義は繰り返されやすいと述べている。

第9章 「The Arrow of History」(歴史の矢)

人類史に方向性はあるのかという問いに取り組む章。

様々な文化はそれぞれ異なる価値観を持つが、長期的には小さな文化が集まってより大きな文化へ統合されていく傾向があると説く。

例えば、世界の料理や物産がグローバルに混ざり合っている現象を例に、歴史の大きな流れとして「統一へ向かう傾向」を説明する。ただしその統一は一直線ではなく、時に分裂や衰退も交えつつジグザグに進む点も強調する。

第10章 「The Scent of Money」(お金の匂い)

貨幣経済の台頭とその役割について分析する章。お金はそれ自体に価値があるわけではなく、人々の「信用の共有」によって成り立つ想像上の制度です。

貨幣は宗教や言語を超えて異なる人々の間に信頼を生み出し、広範な交易と協力を可能にしました。

ハラリは「貨幣は人類が発明した最も普遍的で効率的な相互信頼のシステム」であり、宗教や文化の違いさえも乗り越えると評価する一方、その信頼は人間同士ではなく貨幣そのものに向けられるため、社会を冷徹な市場原理にさらしてしまう危険も指摘しています。

第11章 「Imperial Visions」(帝国のビジョン)

帝国主義の歴史的役割と遺産について論じる章。

古今東西の帝国(アケメネス朝ペルシアからローマ帝国、イスラム帝国、ヨーロッパ植民地帝国まで)を例に、帝国が人類史上非常に一般的な統治形態であったこと、そして帝国支配が残した積極面・消極面の両方を検討する。

帝国は多様な民族を一つにまとめ、法律や秩序、芸術や思想の発展を支えた反面、支配された側の文化や言語を消滅させる同化や抑圧も行った。

ハラリは過去の帝国の善悪を単純に二分できない複雑さを指摘し、「良い帝国/悪い帝国」という図式では歴史を解釈できないことを述べている。

第12章 「The Law of Religion」(宗教の掟)

宗教が人類統合にもたらした力について論じる章。

ハラリは宗教を「超人的な秩序に基づく価値と規範の体系」と定義し、古今の様々な宗教を分析する。

宗教は社会秩序に神聖な正当性を与え、大勢の人々に共通の倫理観を植え付けることで大規模協力を可能にしてきた。

多神教、一神教、仏教のような宗教がどのように興隆・拡散し、時に変容したかをたどりつつ、普遍的宗教(世界宗教)の伝搬こそが人類統一の重要な要因だったと説いている。

第13章 「The Secret of Success」(成功の秘訣)

人類史における「統一と多様性」の関係をまとめる章。

文化は絶えず変化し互いに融合していくが、その中で共通の制度や価値観が世界を席巻してきた歴史を整理する。

例えば西洋の科学や東洋の仏教がグローバルに広まった背景などを振り返り、人類全体がひとつのシステムに巻き込まれている現状を論じる。

同時に、そのようなグローバル統一社会でも依然として文化的多様性や価値観の対立が存在することを指摘し、人類の成功が抱える矛盾を浮き彫りにする

第14章 「The Discovery of Ignorance」(無知の発見)

科学革命序盤の哲学的転換について述べる章。

近代科学が台頭する鍵となったのは、人類が「自分たちは世界のことを何も知らないかもしれない」と気付き、謙虚に知識を探求し始めたことだと説く。

従来の伝統(宗教や古代権威)を疑い、観察・数学・実験によって新たな知識を切り拓く姿勢が、ガリレオやニュートンらの活躍を支えた。

科学革命の精神を象徴する「無知の承認」がもたらしたインパクトを強調し、それが以降の爆発的な技術発展と帝国主義的拡大につながったことを論じている。

第15章 「The Marriage of Science and Empire」(科学と帝国の結婚)

近代における科学と政治権力(帝国主義)の結託を論じる章。

ヨーロッパ諸国が世界を征服できた要因として、科学的好奇心と経済的野心(資本主義)が結びついた点を挙げる。

地理上の発見や技術革新は帝国の拡大に利用され、その富と成果がさらに科学研究に投資されるという好循環が生まれた。

たとえば大航海時代の探検は新大陸征服と貿易拡大をもたらし、得られた利益が更なる科学探究に回された。

このように「科学と帝国は相互に支え合って近代世界を形作った」と説明する。

第16章 「The Capitalist Creed」(資本主義という信仰)

資本主義経済の原理と台頭を分析する章。

近代の経済成長を可能にした背景には、人々が未来の生産性向上を信じて現在の利益を再投資するという「資本主義の教義」があると説く。

アダム・スミス以来の自由市場思想がどのように世界を変革したか、信用(クレジット)や銀行制度が如何に産業発展を支えたかを歴史的に辿る。

また資本主義は富の創出には優れるが、その弊害(格差拡大や環境破壊)にも目を向けており、「見えざる手」の限界を指摘する。

第17章 「The Wheels of Industry」(産業の車輪)

産業革命以降の人類社会の変化について論じる章。

工業化と技術進歩により生産力が飛躍した結果、人々の生活様式は激変した。

都市化、工場労働、消費社会の誕生など、産業社会特有の現象を描きつつ、これが人間の心理や社会関係にもたらした影響(疎外感の増大や環境負荷など)を検討する。

また、産業革命が動物たちにもたらした悲劇(工業的畜産による動物福祉の低下)にも触れ、人類中心の発展が抱える倫理的問題を提示する。

第18章 「A Permanent Revolution」(永続する革命)

産業革命後も続く絶え間ない社会変革について論じる章。

工業化に続いて情報化・グローバル化が進行し、人々の生活は親族や地域共同体から国家と市場を基盤とするものへと劇的に再編された。

家族や地域社会が担っていた機能(教育・福祉・経済活動)は、政府や企業に置き換えられ、個人はそれまで以上に国家・市場と結びつくようになった。

ハラリはこの個人と国家/市場の新たな関係を分析し、伝統的な絆が失われた代償として、人々が抱える孤独感や新たなアイデンティティの模索について述べている。

第19章 「And They Lived Happily Ever After」(そして人類は幸せに暮らしましたとさ)

人類史を幸福(Well-being)の観点から総括する章。

驚異的な進歩を遂げた現代社会だが、人類全体が昔より幸せになったとは限らないとハラリは指摘する。

農耕社会への移行で個々の幸福度は下がった可能性があり、近代以降も物質的豊かさが心の満足に直結したわけではない。

平均寿命は延び病気や飢餓は減った一方で、ストレスや孤独、不平等による不満は根強く残っている現実を踏まえ、「歴史の進歩=幸福の増大」ではないことを論じる。

学術的にも「幸福の歴史」は研究が始まったばかりで未解明な点が多いと述べ、人類が本当に望むべきものは何かを問いかけている。

第20章 「The End of Homo Sapiens」(ホモ・サピエンスの終焉)

終章では、人類の未来について思索が巡らされる。

科学革命以降の技術発展により、人類はついに自らの進化すら制御し始めている。遺伝子操作やサイボーグ技術、人工知能の開発によって、この先ホモ・サピエンスという種そのものが現代の形態のまま存続しない可能性があることを指摘する。

ハラリは「人類は自らを神の領域にまで高めつつある」と述べ、その計り知れない力と人間の欲望とのギャップを懸念する。

結論として、「我々は何を望むのか?次に何を望みたいのか?」という問いを読者に投げかけ、人類の今後に対する慎重な姿勢を促して章を閉じている。

著者が伝えたい最も重要なメッセージ・主張

  1. 虚構を共有する力が人類の覇権をもたらした:
    ホモ・サピエンスが地球を支配できたのは、神話・宗教・国家・貨幣など実在しない概念を集団で信じ、大人数で柔軟に協力できる唯一の生物だったからだという点​。
    この認知革命による「共同主観的な想像力」こそが、人類文明の基盤であり他の動物や他の人類種との決定的な違いである。
  2. 大規模な秩序は虚構に支えられ不平等を孕む:
    人類が築いた国家や宗教、経済システムといったあらゆる大規模協力システムはフィクション(虚構)の産物であり、それ自体に絶対的な現実性や正義はない。
    ゆえに歴史上、カースト・人種・性別など様々な形で差別やヒエラルキーが正当化されてきたように、「歴史に完全な正義は存在しない」。ハラリは、現在の人権や法の観念でさえ人類の想像が生み出した物語であるとし、社会の不平等や偏見は完全には拭えないと主張する。
  3. 農業革命は人類個々の幸福を必ずしも高めなかった:
    農耕社会への移行は人口増加と文明発展をもたらしたものの、多くの個人にとって生活環境を悪化させたと指摘する。
    狩猟採集民より農民の方が長時間働き単調な食事に依存することになり、病気や飢饉にも弱くなった。
    つまり人類は「進歩」と引き換えに豊かさの罠(ラグジュアリー・トラップ)に陥り、以前より過酷な生活を受け入れる羽目になった。こうした視点から、ハラリは農業革命を「史上最大の詐欺」とまで表現し、一般的な歴史観に一石を投じている。
  4. 貨幣・帝国・宗教が人類を統一へ導いた:
    人類史は多様な文化や社会が次第に一つへまとまっていく流れ(グローバル化)を辿っている。
    特に貨幣(経済システム)、帝国(政治統合)、世界宗教(文化統合)の3つは、人類を地理的・精神的に結び付ける原動力だった​。
    貨幣は万人が価値を信じる共通基盤となり、帝国は異民族を一つの政治体に組み込み、普遍宗教は異なる出自の人々に共通の倫理観を与えた。
    その結果、21世紀には事実上単一のグローバル社会が出現している。しかしこの統一はしばしば武力や搾取を伴ったことも忘れてはならず、統一された世界には新たな課題も生じている。
  5. 人類は神のごとき力を得つつあるが目的を見失っている:
    科学革命以降の技術発展によって、人類は自然の限界を超える力(寿命の延長や新種の創造)を手に入れ始めた。
    ハラリは現代の人間を「無責任な神々」になぞらえ、その強大な力に見合う英知や責任を持ち合わせていないことを懸念する。
    産業と経済の成長にもかかわらず人々の主観的幸福は大きく向上せず、環境破壊や大量絶滅など副作用も顕在化している
    最終的に著者は、「不満足で無責任な神々(=現代人)ほど危険なものはない」と警告し、人類がこれから何を望み何を目指すのか真剣に考える必要性を訴えている。

印象的かつ内容を象徴する英語原書からの引用

📌 引用①
“One of history’s few iron laws is that luxuries tend to become necessities and to spawn new obligations. Once people get used to a certain luxury, they take it for granted. Then they begin to count on it. Finally they reach a point where they can’t live without it.”
日本語訳:
歴史における数少ない鉄則のひとつは、「贅沢はやがて必要不可欠なものとなり、新たな義務を生む」ということだ。人は一度ある贅沢に慣れると、それを当然のものと見なし、次第にそれに頼るようになる。そして最終的には、それなしでは生きていけなくなってしまう。

📌 引用②
“The average farmer worked harder than the average forager, and got a worse diet in return. The Agricultural Revolution was history’s biggest fraud.”
日本語訳:
平均的な農民は、平均的な狩猟採集民よりも多く働き、その見返りにより質の低い食事しか得られなかった。農業革命は、歴史上最大の詐欺だった。

📌 引用③
“Money is the most universal and most efficient system of mutual trust ever devised.”
日本語訳:
お金は、人類がこれまでに考案した中で最も普遍的かつ効率的な相互信頼のシステムである。

📌 引用④
“Is there anything more dangerous than dissatisfied and irresponsible gods who don’t know what they want?”
日本語訳:
自分が何を望んでいるのか分からない、不満を抱えた無責任な神々ほど危険な存在が、この世に他にあるだろうか?

まとめ

ユヴァル・ノア・ハラリの『サピエンス全史』は、人類の成功の裏にある“虚構”と“犠牲”を冷静に見つめ直させてくれる一冊です。

私たちは進歩したように見えて、幸福にはなれていないかもしれない。

手にした力は神にも等しいのに、何を望んでいるのかすら分からない。

本書は、そんな現代人に「人類はどこへ向かうのか」という根源的な問いを突きつけてきます。

今ある世界が「当たり前」ではないことを知ること。

その上で、自分は何を信じ、どこへ進むべきかを考えること。

『サピエンス全史』を読むとは、まさにそうした“知的な旅”なのだと思います。

原書で使われる英語語彙

以下は原書で使用されている英検1級〜レベルの上級英単語の一覧です。

以下の単語が少し難しいと思うけど英語で読んでみたいという方は事前に単語帳などに入れて少し勉強してから読むとスムーズに読めると思います。

前半(1~10章)の単語リスト

English Word 日本語訳
coalesce合体する、融合する
subsequent続いて起こる、その後の
chafing擦れること、いらだち
temperamental気分屋の、感情的な
matriarch女家長、女族長
lineage血統、家系
sterile不妊の、不毛の
bunched束になった、寄せ集まった
bereft失った、奪われた
genus属(生物分類上の)、種族
extant現存する
repress抑圧する、抑える
cradleゆりかご、発祥地
oblivion忘却、無意識状態
fearsome恐ろしい
meekおとなしい、従順な
fallacy誤った考え、誤謬
envision思い描く、想像する
atrophied萎縮した、退化した
enamoured魅了された、夢中の
foregone過去の、既定の(結果)
flint火打石、非常に硬いもの
scaffolding足場、骨組み
lofty非常に高い、高尚な
marginal周辺的な、重要でない
forage飼料、探し回る
suppleしなやかな、柔軟な
trot小走りする
gait歩き方、足取り
kiln
furnace炉、加熱炉
carrion腐肉
carcass死体、死骸(特に動物)
scavengeあさる、拾い集める
havoc大混乱、荒廃
forefather祖先
calamity大災害、不幸
impassable通行不可能な
blip一時的な変化、小さな点
morgue死体安置所
mingle混ざる、交わる
archetypical典型的な
caricature風刺画、誇張した描写
intact無傷の、完全なままの
revulsion強い嫌悪感
genocide集団虐殺
reinforce強化する、補強する
hinge on~次第である、~にかかっている
pose(問題などを)提起する、ポーズをとる
brainy頭の良い、賢い
onslaught猛攻、襲撃
conversely逆に、それとは反対に
commerce商業、貿易
undertaking事業、引き受けた仕事
indisputable議論の余地のない、明白な
ingest摂取する、取り込む
maligned中傷された、悪く言われた
rigid硬直した、融通の利かない
freeloaderたかり屋、無賃乗客
fornicate(結婚前に)性的関係を持つ
exhibit展示する、示す
kowtow平伏する、へつらう
benevolently慈悲深く、善意で
aspirant志望者、熱望する人
overtあからさまな、公然の
warfare戦争、交戦状態
rupture破裂、断絶
sergeant軍曹
medieval中世の
crusade聖戦、改革運動
adorn飾る、美しくする
shamanシャーマン、呪術師
mandate命令、委任
figment作り事、虚構
servitude奴隷状態、隷属
disgruntled不満を抱いた、不機嫌な
destitute極貧の、困窮した
parish教区、行政区
hocus-pocusごまかし、手品の呪文
assiduous勤勉な、根気強い
consecrate神聖化する、捧げる
parliament議会、国会
liturgy典礼、礼拝儀式
exert行使する、働かせる
immense非常に大きい、莫大な
charlatanペテン師、偽医者
sovereignty主権、統治権
autocrat独裁者
abolish廃止する
monastic修道士の、修道院の
eunuch宦官、去勢された男
sire父親になる(動物)、(古語)閣下
popeローマ教皇
celibacy独身(特に宗教的理由で)
revise修正する、見直す
brawl乱闘、けんか
obsidian黒曜石
totemトーテム、象徴
gorge渓谷、貪り食う
potlatch贈り物の宴(先住民の風習)
butcher肉屋、虐殺する
fictive架空の、創作の
stratagem策略、計略
realm領域、王国
dextrous器用な、巧妙な
intercontinental大陸間の
constraint制約、抑制
monogamous一夫一婦制の
forager採集者(食べ物などを探す人)
herder群れを管理する人、牧夫
delve掘り下げる、探求する
affluent裕福な、豊富な
binge度を超えた行動(特に飲食)、どんちゃん騒ぎ
forebear先祖、祖先(=forefather)
proponent提唱者、支持者
infidelity不貞、不倫
egalitarian平等主義の(人)
comprise~で構成される、含む
cornucopia豊かさの象徴、大量
certainty確実性、確信
flimsy薄っぺらな、脆い、信頼性のない
nappy(英)おむつ、(米)縮れた(髪の毛)
devising考案すること、計画すること
plethora過剰、大量
toting持ち運ぶこと、携帯すること
extrapolate推定する、外挿する
clean清潔な、きれいな/(副詞)完全に
reckoned思われている、考えられている(reckonの過去形・過去分詞)
belligerent好戦的な、攻撃的な
worship崇拝する、礼拝する
incontrovertible議論の余地のない、明白な
pigment色素
waterfowl水鳥(水辺に生息する鳥)
transoceanic大洋を越えた、太平洋横断の
elastic弾力性のある、柔軟な
scrounged探し回って手に入れた、借りてきた(scroungeの過去形)
cloakマント、覆い隠すもの/隠す
imbecileばか、間抜け(侮蔑語)
peasant小作人、農民(特に昔のヨーロッパ)
chore雑用、家事
roamぶらぶら歩く、放浪する
perilous危険な、非常に危険な
ravage荒廃させる、破壊する
scourge災難、苦しみの原因/苦しめるもの
wholesome健康によい、健全な
slay殺す、絶命させる(slay–slew–slain)
henceforth今後、これからは
vultureハゲタカ、貪欲な人
recuperate回復する、健康を取り戻す
shun避ける、遠ざける
domineering横暴な、支配的な
fiend悪魔、鬼のような人
walnutクルミ(の木・実)
humdrum単調な、退屈な
immaterial重要でない、無関係な
malevolent悪意のある、敵意のある
admonish警告する、諭す
rejoice喜ぶ、大喜びする
mollifyなだめる、和らげる
rubric指示書き、見出し、規定
turbulent混乱した、荒れ狂う
speculative推測の、思索的な、投機的な
molehillモグラ塚/(比喩)取るに足らない問題
lasciviousみだらな、好色な
burial埋葬、葬儀
imperialism帝国主義
fortification要塞、防御設備
expel追放する、除名する
covet切望する、むやみに欲しがる
duly正当に、しかるべく
deprivation欠乏、剥奪
abattoir食肉処理場、と殺場
riven引き裂かれた(ripの過去分詞)
shroud覆うもの、覆い隠す/死装束
prophet預言者、予言者
tundraツンドラ(永久凍土の地帯)
desolate荒れ果てた、寂しい
manoeuvre巧みな操作/操る
seafaring航海の、船乗りの
flipper(海洋生物の)ひれ/水かき
annals年代記、歴史記録
expunge抹消する、消す
marsupial有袋類(例:カンガルー)
ostrichダチョウ
slitherすべるように進む、くねくね進む
supreme最高の、至高の
exonerate無罪とする、免除する
upheaval大変動、激変
flux流動、絶え間ない変化
megafauna巨大動物(例:マンモスなど)
fauna動物相(ある地域の動物全体)
obliterate消し去る、完全に破壊する
decimation大量殺害、大打撃
burgeon急成長する、芽を出す
akin類似した、同種の
litheしなやかな、柔軟な
assailant攻撃者、加害者
inaugurate就任する、開始する
munchむしゃむしゃ食べる
subsist生き延びる、どうにか生活する
ingenious独創的な、巧妙な
pampasパンパ(南米の大草原)
inseminate受精させる、種をまく
pasture牧草地、放牧する
peaエンドウ豆
lentilレンズ豆
sorghumモロコシ(穀物の一種)
milletキビ、雑穀類
barley大麦
fungi菌類(fungus の複数形)
gruelling過酷な、へとへとにさせる
satiated満腹の、飽き飽きした
heralding到来を告げる、前触れとなる
pampered甘やかされた
stalk茎、しつこく追跡する
blight病害、荒廃させるもの
omnivorous雑食性の、あらゆるものを食べる
granary穀倉、穀物貯蔵庫
subsistence生計、最低限の生活
staple主食、主要な
helixらせん、螺旋構造
ploughing耕作、耕すこと
sucking吸うこと、授乳中の
abstinence禁欲、節制
infanticide幼児殺し
winnow穀物をふるい分ける、選別する
plentiful豊富な、たくさんの
pestleすりこぎ
scythe大鎌
hoeくわ(農具)
porridgeおかゆ、粥状の食べ物
gruel薄いおかゆ
bulging膨らんだ、はち切れそうな
depredation略奪、破壊行為
salving救済すること、救出作業
doom悲運、破滅
envision想像する、心に描く
plausibleもっともらしい
memoir回顧録、自伝
preliterate文字を持たない(文化の)、非識字の
stratum層、階層
utilitarian実用的な、功利主義の
corralled囲いに入れられた、閉じ込められた
procreate生殖する、子をつくる
sinew腱、筋力
exploitation搾取、利用
fowl家禽(ニワトリなど)
boon恩恵、利益
yokeくびき、束縛
hen雌鶏
prod突く、駆り立てる
muticastration去勢(複数形または造語風表現)
curtail短縮する、削減する
gougeえぐる、だまし取る
consulship執政官の地位(古代ローマ)
prick刺す、ちくりとする痛み
stratagem策略、計略
smear汚す、中傷する
discrepancy不一致、矛盾
consolation慰め、慰謝
endure耐える、持ちこたえる
ostensible表向きの、見せかけの
perdition永遠の破滅、地獄
symbiosis共生、共存
alienation疎外、疎遠
dwarfed小さくされた、見劣りする
furrow畝(うね)、しわ
hallmark特徴、品質証明
wayward気まぐれな、わがままな
interloper侵入者、干渉する人
furtiveこそこそした、ひそかな
swatter(ハエなどを)叩く道具
enclave飛び地、少数派の居住地域
domicile住居、居住地
rivalry競争、対抗関係
subsistence生計、最低限の生活(重複語:177番)
siloサイロ、貯蔵施設
rafter梁(はり)、垂木
gaze見つめる、凝視する
seedling苗、若木
batter-down打ち壊すこと、打ち倒す行為
trepidation不安、恐怖
scruple良心の呵責、ためらい
fort要塞、とりで
strife争い、対立
bulging膨らんだ(重複語:191番)
famished飢えた、空腹でたまらない
fleet艦隊、素早い
enrich豊かにする
disintegrate崩壊する、分解する
transpire明らかになる、起こる
combat戦闘、戦う
amphitheater円形劇場
harbour港/(感情を)抱く
pharaonicファラオ(古代エジプト王)の
judicial司法の、裁判の
canonise聖人に列する、正式に認める
scribes書記、写本家(特に古代の)
prevail勝る、普及する
deities神々(deity の複数形)
pantheon万神殿、神々の集団
paramount最重要な、最高位の
dictate命じる、決定づける/書き取りをさせる
premise前提、構えた建物(文脈により)
mutable変わりやすい、可変の
figment虚構、作り話
inextricable切り離せない、解けない
stable安定した/馬小屋
lest~しないように
strenuous骨の折れる、激しい
imperative必須の、命令的な
coercion強制、圧力
acquiesce黙認する、いやいや従う
bayonet銃剣
wield振るう、使いこなす
cynic皮肉屋、懐疑主義者
incorporate組み入れる、法人化する
invariablyいつも、変わることなく
woven織られた(weave の過去分詞)
spectrum範囲、スペクトル
emanating発する、出てくる
mummifiedミイラ化した
ardent熱心な、情熱的な
enviableうらやましい
suburban郊外の
anaemia貧血症(英綴り)、元気のない状態
dismantle解体する、取り壊す
charade見せかけ、ジェスチャーゲーム
fraud詐欺、ペテン師
rough-and-tumble無秩序な争い、ごたまぜの状態
resilient回復力のある、しなやかな
encode暗号化する、符号化する
progeny子孫、成果物
merchant商人
elmニレの木
ally同盟国、味方
topographical地形の、地勢的な
arrears滞納、未払い
exemption免除
hieroglyphic象形文字の
notation表記法、記号法
oracle神託、託宣者
inexorably容赦なく、止めがたく
deed行為、不動産証書
leitmotif主題(繰り返し現れるテーマ)
internalise内面化する
holistic全体論的な、全体を重視する
compartmentalism区分け主義、分業化の傾向
mindboggling驚くほどの、信じられないほどの
rebellious反抗的な、反乱を起こした
ordain任命する、制定する(特に宗教職)
indolence怠惰
supremacist優越主義者(特に人種)
casteカースト、社会階級
apartheidアパルトヘイト(南アの人種隔離政策)
soil土壌、土地
primeval原始の、太古の
kneadこねる、練る
aristocrat貴族
patrician貴族階級の人(古代ローマ)
stratified階層化した
latent潜在的な、隠れた
rigged不正に仕組まれた、装備された
surmise推測する
vested既得の、権利が保障された
perpetual永続する、絶え間ない
embedded埋め込まれた、組み込まれた
abhor憎悪する、ひどく嫌う
forestall未然に防ぐ、先手を打つ
pious敬虔な、信心深い
infringement違反、侵害
proliferation拡散、急増
plantation大農園、植民地
expedite迅速に処理する、促進する
indentured年季奉公の
plagued悩まされた、疫病に苦しむ(plagueの過去形・分詞)
outlaw無法者、法律で禁止する
stigma汚名、烙印
deem~と考える、見なす
paucity不足、欠乏
slothful怠惰な、のろい
vicious悪意のある、凶暴な
revolting反乱を起こす、不快な
lynching私刑、リンチ
unjust不当な、不公平な
oxymoron矛盾語法(例:bittersweet)
morose不機嫌な、陰気な
auspicious縁起のよい、幸先の良い
arrears滞納、未払い
exemption免除
hieroglyphic象形文字の
notation表記法、記号法
oracle神託、託宣者
inexorably容赦なく、止めがたく
deed行為、不動産証書
leitmotif主題(繰り返し現れるテーマ)
internalise内面化する
holistic全体論的な、全体を重視する
compartmentalism区分け主義、分業化の傾向
mindboggling驚くほどの、信じられないほどの
rebellious反抗的な、反乱を起こした
ordain任命する、制定する(特に宗教職)
indolence怠惰
supremacist優越主義者(特に人種)
casteカースト、社会階級
apartheidアパルトヘイト(南アの人種隔離政策)
soil土壌、土地
primeval原始の、太古の
aristocrat貴族
patrician貴族階級の人(古代ローマ)
stratified階層化した
latent潜在的な、隠れた
rigged不正に仕組まれた、装備された
surmise推測する
vested既得の、権利が保障された
perpetual永続する、絶え間ない
embedded埋め込まれた、組み込まれた
abhor憎悪する、ひどく嫌う
forestall未然に防ぐ、先手を打つ
pious敬虔な、信心深い
infringement違反、侵害
proliferation拡散、急増
plantation大農園、植民地
expedite迅速に処理する、促進する
indentured年季奉公の
plagued悩まされた、疫病に苦しむ(plagueの過去形・分詞)
outlaw無法者、法律で禁止する
stigma汚名、烙印
deem~と考える、見なす
paucity不足、欠乏
slothful怠惰な、のろい
vicious悪意のある、凶暴な
revolting反乱を起こす、不快な
lynching私刑、リンチ
unjust不当な、不公平な
oxymoron矛盾語法(例:bittersweet)
morose不機嫌な、陰気な
auspicious縁起のよい、幸先の良い
indispensable不可欠な、絶対に必要な
retainer家臣、保持者、(歯の)矯正器具
indulgence甘やかし、耽溺、(カトリック)免罪符
mould型、カビ/形成する
unpalatable口に合わない、不快な
paddy稲、水田
tithe十分の一税(教会に納める)
bratガキ、生意気な子ども
monetary通貨の、金銭の
ingot金属の塊(インゴット)
crumpleしわくちゃにする、潰れる
blot染み、汚点
sovereignty主権、統治権(重複語:同義語あり)
subversion破壊、転覆
integrity誠実さ、高潔さ/完全性
coinage貨幣制度、新語の創出
legion大群、多数の人々
gospel福音、福音書/信条
porcelain磁器
apogee絶頂、頂点
ridicule嘲笑、からかい
besmirch汚す、名誉を傷つける
seemingly見たところでは、どうやら
benign優しい、良性の
allegiance忠誠、忠義
facilitate促進する、容易にする
trounce完敗させる、叩きのめす
disregard無視する、軽視する

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Dori
Dori
アメリカ在住。 趣味のNBA観戦、Magic The Gathering、プログラミング、読書、英語学習やアメリカの生活について雑多な記事をブログで綴っています。
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